

2024年「第8回新潟県介護技術コンテスト」の様子
県では「介護の魅力情報発信事業」の一環として、
介護職員が日々の勤務で鍛えた高い介護技術や専門性を披露する場として
「介護技術コンテスト」を開催してきました。8回目の今回は近年最多の参加者を迎え、
全県から集まった9チーム18名がエントリー。
「認知症ケア」をテーマに、 介護技術の高さやコミュニケーション力、
チームワークを競い合いました。
選手たちは架空の「夢の花ショートステイ」の職員に扮し
「移乗・移動ケア」 「食事ケア」の2部門の課題に挑みました。
両競技とも持ち時間は6分間。
ベッドから安心安全に車椅子へ移っていただき、
野菜たっぷりの食事を勧める様子を、 大勢の観覧者が見守りました。
息のあったチームプレイで課題に挑む選手たちの姿を通し、
介護職のやりがいや介護の魅力について、理解を深めていただければ幸いです。


ご挨拶

中村 章一
8回目となった今回は、現在の実施形式になってから最多の9チーム18名の参加者を迎えることができました。8頃の業務で発揮している技術に加え、利用者に寄り添う気持ちや介護の魅力を伝えていただきたいと思います。3KSKといわれる介護の仕事ですが、利用者を支え、制度そのものを支持するとても重要な仕事であり、社会的にもっとリスペクトされるべきだと考えます。皆さんの頑張りは、見ている人にきっと伝わります。日頃の業務の成果をいつも通り、そして存分に発揮してください。

大井 秀行
「介護技術コンテスト」は例年、6チーム12名で競技を行ってきました。今回は全県から、それを上回る9チーム18名のエントリーがあり、大変うれしく思っています。選手の皆さんが所属する事業所の上司の方や仲間たちが熱心に見守る中、どのチームも息のあった介護技術を発揮してくれました。今年も高レベルなコンテストになったと思います。私たち新潟県介護福祉士会も、より一層介護の魅力を伝えていきます。来年もたくさんの挑戦をお待ちしています。
受賞者紹介

社会福祉法人柏崎刈羽福祉事業協会
特別養護老人ホームむつみ荘
むつみ荘
2部門の合計点で総合1位を獲得した、若きペアが栄冠を勝ち取りました。移乗・移動ケアでは抜群の連携を披露し、高木さんが担当した食事ケアでは、参加チームで唯一、利用者役が複数の食事を0にしました。笑顔で丁寧な言葉遣いを心がけているという高木さんは「とてもうれしいです。この受賞を今後の仕事に活かしたい」と抱負を語り、ペアの田邊さんは「受賞は周りで支えてくれた方々のおかげです。日々、周囲に感謝していきたい」と話しました。


社会福祉法人柏崎刈羽福祉事業協会
特別養護老人ホームむつみ荘
むつみ荘
演技の直後には「たくさん練習したのに緊張で思うようにできなかった。終わってほっとしました」と肩を落としたペアでしたが、結果は部門l位を獲得。練習の成果が本番で発揮されました。「利用者さんに「ありがとう』と言っていただけるとうれしい気持ちになります」と高木さん。「生で感謝の言葉を聞けることがやりがいですね」と語る田邊さんは、次回は別の職員に出場してもらいたいと期待していました。


社会福祉法人平成福祉会
モス・コーラデイホーム
イチバン星
介護の一番星になりたい!というチーム名の通り、食事ケア部門の1位を獲得。担当した三重堀さんは「利用者さんが『食べたくない』というのは、現場でも経験しています。その思いを受け止め、食事が楽しくなる雰囲気づくりや声かけを重視しました」と演技を振り返りました。客席から応援した松崎さんは「他チームの演技に学ぶことは多かったです」と笑顔。より良い介護を目指す二人が一番星に輝きました。


出場チーム紹介

ふるまい
株式会社生活サポーターふるまい ふるまいプラザ
八木 紗也香さん 山屋 恵さん
トップバッターは明る<元気なチーム「ふるまい」。車椅子への移乗では、利用者役の動きをケアしながら「難儀くないですか」との言葉に会場もほっこり。山屋さんは「何も知らないまま介護の世界に入り、働きながら学びました。子育て世代に優しい職場です」。ペアの八木さんは「介護の魅力は人と人とのやりとり。意思の疎通が難しい方の表情も読み、切ない気持ちも受け止めていきます」。





リベンジャーズ
社会福祉法人あたご共生福祉会 特別養護老人ホームてらお愛宕の園
倉島 加奈子さん 倉島 亮さん
昨年の出場ペアが再チャレンジしました。夫婦ならではの息のあったケアはお見事。「スライディングボードを使い、残存する機能を活かす“持ち上げない介助‘'を実践しました」と笑顔で演技を終えました。二人が勤務するのは、少人数の利用者に寄り添う地域密着型の施設。「介護はクリエイティブな仕事です。日進月歩の情報や技術を学び、自己の向上につなげたい」と次を見据えています。





イチバン星
社会福祉法人平成福祉会 モス・コーラデイホーム
三重堀 香織さん 松崎 貴昭さん
認知症対応型通所施設で働く二人。利用者役としっかり目を合わせ、表情や動きに細かく目を配りながら、普段通りの介護技術を披露しました。「スライディングボー ドなど新しい福祉用具が利用者さんの不安や心配ごとを少なくしているように、私たちの事業所でも、インカムや介護ロボットなどのIT化を進めています」と、事業所における働き方改革が進んでいることをアピールしてくれました。





おてやわらかに
社会福祉法人愛宕福祉会 特別養護老人ホーム新潟北愛宕の園
丸橋 謙ーさん 吉田 篤人さん
「安全第一の介助」を心がける丸橋さんと「笑顔で元気よく」を心がける吉田さんは、ユニット型ショートステイを併設する特別養護老人ホームで働いています。二人のケアはとても丁寧で、優しい言葉が印象的。「悔いは残るけれど、できた範囲は満足。楽しかったです」と吉田さん。丸橋さんは「普段は人に見られる環境ではないので、今回は他者の技術を学べる良い機会でした」と感想を話してくれました。





AOI 1992
医療法人社団葵会 介護老人保健施設 葵の園・新潟寺尾
大滝 拓人さん 伊原 駿さん
「楽しくて良い仕事だと伝えたい」、「介護業界に興味を持ってほしい」と参加を決めた同年生まれのペア。利用者さんの持っている能力をしっかり見極めた上で、意向に添えるケアやリハビリを提供する毎日。仕事はとても楽しく、この業界にしかないやりがいに満ちていると言います。「信頼関係がないとできない仕事です。職場体験で良さが伝わってほしいですね」と笑顔で語りました。





さとが一ええ
社会福祉法人桜井の里福祉会 特別養護老人ホーム分水の里
大倉 興己さん 渡邊 大臣さん
「さと」という部署名をチーム名に取り入れた二人は、親身になって利用者に寄り添うことを大切に働いています。祖父母に育てられ「恩返しがしたい」と介護の道を志した大倉さん。母が介護職だという渡邊さんは、丁寧な声かけときめ細かなコミュニケーションが光る演技を披露しました。「他チームの競技を見てた<さんの気づきを得ました。この気づきを今後に活かせるよう頑張ります!」





学研ココファン
株式会社学研ココファン ココファン新潟あぶみ
矢島 唯衣さん 小林 理愛さん
矢島さんは介護職だった母の仕事に興味を持ち、ボランティアや職業体験を経て入職。3年目の小林さんは曽祖母の介護を手伝った経験を持っています。「入居者は長く豊かな人生経験をお持ちの方ばかり。お話を聞くだけで勉強になります」と今大会最年少の矢島さん。小林さんは「ありがとうの一言がとてもうれしい。介護や福祉の仕事の魅力をどんどん発信していきたい」と笑顔で話しました。





むつみ荘
社会福祉法人柏崎刈羽福祉事業協会 特別養護老人ホームむつみ荘
高木 桃子さん 田邊 堅也さん
ケアコン常連のむつみ荘から20代前半の二人が出場。利用者役の安心と安全を最優先にした動作や優しい声かけには、大きな拍手が送られました。緊張で頭の中が真っ白になったという高木さんは「利用者さんのたくさんの笑顔、たくさんのありがとうに触れたいですね」とにつこり。「出るからには準備が大事」と練習を重ねた田邊さんは「完璧に美しい仕事をしていきたい」と抱負を語りました。





SUGANA
社会福祉法人中東福祉会 特別養護老人ホーム菅名の里
高野 源暉さん 秋山 音苑さん
最後に出場したのは創立30周年を迎えた特養で働く二人です。高野さんはこの仕事に就いて7年目。「上司や仲間たちが応援動画を作ってくれて、職場は明る<良い人間関係。大変だけど楽しい毎日です」と語りました。4年目の秋山さんは「中学生の頃から介護の仕事をしたいと思っていました。最初はドキドキしましたが、ケアコンヘの出場は良い経験になりました」と演技を振り返りました。




ダイジェスト動画

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ふるまい
株式会社生活サポーターふるまい ふるまいプラザ
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リベンジャーズ
社会福祉法人あたご共生福祉会 特別養護老人ホームてらお愛宕の園
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イチバン星
社会福祉法人平成福祉会 モス・コーラデイホーム
食事ケア部門
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おてやわらかに
社会福祉法人愛宕福祉会 特別養護老人ホーム 新潟北愛宕の園
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AOI 1992
医療法人社団葵会 介護老人保健施設 葵の園・新潟寺尾
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さとが一ええ
社会福祉法人桜井の里福祉会 特別養護老人ホーム分水の里
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学研ココファン
株式会社学研ココファン ココファン新潟あぶみ
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むつみ荘
社会福祉法人柏崎刈羽福祉事業協会 特別養護老人ホームむつみ荘
最優秀賞
移乗・移動ケア部門
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SUGANA
社会福祉法人中東福祉会 特別養護老人ホーム菅名の里